温泉の雑学?   源泉かけ流しどっとねっと

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温泉ソムリエぐっちの【温泉の雑学】





■炭酸泉と炭酸水素塩泉は異なります!

案外、一般の方でごっちゃになってる、もしくは同じと思われているのではと思い、記載させて頂きます。

「炭酸泉」とは、現在の正式な言い方では「二酸化炭素泉」になります。
いわゆるソーダの炭酸は、二酸化炭素を水に溶け込ませているわけで、旧泉質名では「炭酸泉」と言っていましたが、現在は「二酸化炭素泉」と言います。

はたまた「炭酸水素塩泉」という泉質が現在ありますが、これは全くソーダ(二酸化炭素)とは無関係!
炭酸水素イオン(HCO3−)のことであり、有名な泉質では「ナトリウム‐炭酸水素塩泉」でございまして、こちらは旧泉質名での「重曹泉」のことでございます。
重曹は「炭酸水素ナトリウム」でございまして、これが水に溶けると「ナトリウムイオン(+)」と「炭酸水素イオン(-)」に分かれます。

ん~ややこしいですね(^^;

けど、覚えといて下さいませ。

では、改めてそれぞれの特徴を。

・二酸化炭素泉(旧泉質名:炭酸泉)・・・血行促進効果有り

・炭酸水素塩泉(特にナトリウム‐炭酸水素塩泉)・・・肌の角質を剥がれやすくする美肌効果有り

■条例で実は・・・

実は、各地方自治体の条例で、温泉に安全のため「殺菌・消毒」等をしなければならない指導を行われているようです。

例えば、愛媛県では県の条例で、塩素消毒をしなければならなくなったそうで・・・そのおかげで、夏目漱石の「坊ちゃん」で有名な道後温泉でも全ての温泉施設で塩素消毒を行っているそうです。

ちなみに我が大阪府でもそのようで・・・。

確かに「レジオネラ属菌」の危険性を考慮すると、仕方ないような気もするのですが、温泉をこよなく愛する私の考えとすれば、各施設の状況をしっかり把握し、危険性が少ない場合には塩素消毒無しで本当の「源泉かけ流し」の施設、せめて施設の中のある浴槽だけでもそうしていただきたいものです。

お役所さんの担当者からすれば、確かに問題が起これば責任を問われる立場であるため、わからないでもないのですが・・・

■湧出形態の違いについて

温泉の湧出形態は、大きく分けて3パターンとなります。
要は「どのようにして温泉が地中から地表へ出てくるのか」ってことです。

「自然湧出」「掘削自噴(くっさくじふん)」「動力揚湯(どうりょくようとう)」の3つです。
それぞれについて簡単にご説明を。

自然湧出について
読んで字のごとく、勝手に湯が地表に湧き出ている状態です。
昔からある温泉は基本的にこのパターンです。
「鶴の湯」「熊の湯」「鹿の湯」等動物の名前がついている温泉地って結構ございますが、もともと湧き出ていた温泉にそれら動物が浸かっていたのを人がみつけ、こんな名前になったようです。


掘削自噴について
これは、人工的にある程度掘ったら、湯が湧き出してきた状態です。
昔は井戸を掘る技術で、このように温泉を掘っていたようです。


動力揚湯について
これは、いわゆるポンプアップです。
機械の力を使って、地下の湯だまりから、地表へ汲み上げています。
近年の掘削技術の進歩により、ここ30年ぐらいに新たに出来た泉源は、このパターンが多いです。
ゆえ、都心部に最近めっきり増えたスーパー銭湯系の温泉はほぼこの動力揚湯になります。


ぐっちの好み
あくまで好みですが・・・(^^;

私は自然湧出がダントツ一番好きです。
天からの恵をそのまま享受しているんだ!って感じにさせられます。

次に掘削自噴。
こちらも、掘ったものの、湧き出たわけなので、ある意味天からの恵をそのまま享受しているとも言えるかなと。

そして、動力揚湯。
う~ん、なんだかやっぱ自然じゃないっす。
そして、ポンプを動かすお金もかかっちゃいます。
そして、いわゆる地下水を汲み上げてることになるのと基本的に概念は一緒なので、地盤沈下等も懸念されます。
といいつつも、私が頻繁に利用している温泉もこのタイプだったりするのですが・・・(^^;

■湯のフレッシュさについて

温泉でも、ほんと湯の状態は千差万別です。
泉質ではなく、湯のフレッシュさです。

フレッシュさってなんじゃらほい?って思われる方も多いかと思いますが、温泉には様々な天然の成分が入っています。
その天然成分っていうには、ガスであれば、時間が経てばもちろん温泉中から抜けていきます。
コーラで考えれば、コップに入れて半日置いていたら、間違いなく炭酸は抜けてますよね(^^;

また、温泉成分には酸化してしまうものもございます。
鉄が含まれている温泉は酸化しますと、茶色く濁っちゃいます。
そうなんです、多くの茶色の温泉ってのは鉄分が錆びたからなんですね(^^;

と考えますと、湯を循環させて使うとどうしても酸化しますし、ガス成分は抜けてしまいます・・・。
ゆえ、まれに単純硫黄泉なのに硫黄臭が全くしない施設がありますが、おそらくは循環式なのでしょうね。

ゆえ、やはりフレッシュな温泉にこしたことはないのかなと思います。

では、一番フレッシュな温泉ってどんなの?ってことになりますが、それがいわゆる「足元湧出」でございます(^^)
浴槽の下が泉源であり、空気に触れることなく浴槽に注がれます。
これは、とっても貴重な温泉だと思いますし、大好きです(^^)
至福の温泉といって間違いないかと思います。